こんにちは。はぴきゃりアカデミー代表、
統計心理学i-colorエグゼクティブトレーナーの
カナザワ@i-colorオリーブです。
以前、本田直之さんが
「人から勧められた本は読む」
と言っていたのをマネし始め、気づけば10年。
今ではすっかりマイルールとなりました。
自分では選ばなかっただろう本との出会いは
偏りがちな思考回路をぶち壊すのにうってつけ。
と、書いていて思い出したのは、
本田直之さんはi-colorグリーン。
i-colorグリーンの特徴に
「バランス感覚」という質があり、
そんな”偏りたくない”i-colorグリーンの方には
肩書きを一言で言えない方が少なくありません。
芸能界で言えば、
タモリさんや明石家さんまさん、福山雅治さん。
彼らがi-colorグリーンの代表選手と言えば
なんとなくつかんでいただけるかと。
(一言で”芸能人”といえば済む、という声は聞かなかったことにしますw)
冒頭の本田さんも、
肩書きがありすぎたので割愛しましたよ笑
偏りたくない本田さんにとって、
”人から勧められた本を読む”
は必然的なことなのでしょうね。
おっと!すぐに素質分析をしてしまう癖が出てしまいました。
(あ〜楽しい)
さて、本題です。
最近読んだ本はこれ。
世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか? 経営における「アート」と「サイエンス」 (光文社新書)
この本によれば、経営において
「アート」「サイエンス」「クラフト」の
健全なバランスが重要なのだそう。
アートとはビジョンであり、直感や感性。
サイエンスとは数字的な裏付け、論理。
クラフトとは経験や知識を元にした実行力。
しかし、現在の日本では
サイエンスとクラフトが重視され、
アートが置き去りになっているケースが多い。
それは、アートの「なんとなくいい!」
は数値化できないため、
アート VS サイエンス&クラフトでは
アートが負けてしまうからである。
(会社員時代を思い出しますね)
ちなみに、経営がサイエンスとクラフトに偏ると
どうなるかというと、
■経営スピードが遅くなる■
→現在は「VUCA」の時代。
Volatility=不安定
Uncertainty=不確実
Complexity=複雑
Ambiguity=曖昧
よって、論理や経験だけでは
いつまでたっても
シロクロつけることができないから。
■差別化しにくくなる■
→データ分析や経験だけで導きだされた答えは
似たようなものになりがちだから。
■よって競争が激しくなる■
→サイエンスとクラフトで帰着する世界は
競争の激しいレッドオーシャン!
■すると会社も人も疲弊する■
→レッドオーシャンでの戦いは
スピードとコストが重要視される。
すると、企業もそこで働く人もボロボロになる。
■最終的にコンプライアンス違反が起こりやすくなる■
→アート的判断軸(美意識やモラル)がないと、
とりあえず辛い今をやり過ごすために
様々な違反が起こりやすくなる。
(データ改ざんとか粉飾決算とか)
また、システムの変化が早い時代にあって、
法律の整備が追いついていない状況では
アートに基づく判断軸が必須である。
(ネットベンチャーが起こす社会問題など)
翻って、アートとは思いであり、ストーリーである。
例えばアップル社を例に取れば、
機能やデザインはいくらでも模倣できるが、
「MacBookを使っているオレ」
「iPadを使っているワタシ」
という気分や世界観をマネすることはできない。
つまり、アートは絶対的強みになる。
とまあ、かなり乱暴にまとめましたが・・・
これ、経営だけでなく
キャリア形成にも当てはまるなと思いました。
次のステップを考える時、
アート(ビジョン、使命)よりも
クラフト(経験、知識)と
サイエンス(市場分析・評価)
に引っ張られる人が多い。
だってサイエンスとクラフトは説明できる。
説明できると安心できますから。
問題は、サイエンス&クラフト重視の転職では、
またモヤモヤしだす人が多い、ということです。
「できること」や「知ってること」
「流行」や「マーケット」などで選ぶと結局、
「これってやりたいことだったんだっけ?」
となりがちなのです。
また、興味があることに
なぜか一歩を踏み出せない。
これもまた、
自分の中にあるアートが
明確になっていないことが
原因だと言えましょう。
なるほど、
はぴきゃりアカデミーがやっているのは
一人一人の「アート」を
形にしていることなんだと、
この本が教えてくれました。
この本の中で特にカナザワが
グッときた一節はこちら。
“「会社」を作品と考えてみる”
これをハッピーキャリア的に言うなら
“人生を「作品」と考えてみる”
でしょうか。
そう自分に問いかけると、
何となく感じるものがありませんか?
それそれ!
あなたが今、何かうっすら感じているもの、
それがあなたの中のアートを知る
手がかりになるはず。
本書ではこのコラムのアイコンにしている
カラバッジオの「聖マタイの召命」を使ったワークなど、
美意識の磨き方も紹介されていますよ。
芸術の秋。
共に美意識を活性化していきましょう!
はぴきゃりアカデミー代表
統計心理学i-colorエグゼクティブトレーナー/i-colorオリーブ。
40歳で第一子を出産。休みの日は趣味のサンバを楽しむ。日経ウーマノミクス・プロジェクト・サポーター。著書に『ハッピーキャリアのつくりかた』(ダイヤモンド社)、『人見知りでも「人脈が広がる」ささやかな習慣』(実務教育出版)、『働くママの仕事術』(かんき出版)ほか。
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