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こんにちは。ワーク・ライフバランスコンサルタントの小山佐知子です。

 

とある会社の表彰のシーンでの一コマ、受賞した女性がにこやかにこう挨拶しています。

 

「今回受注できたのは、私の力じゃなくて上司や同僚が親身になって力を貸してくれたからです!本当にありがとうございましたっ!」

 

 私も会社員時代、社内表彰のシーンでは決まってこのような受賞者コメントを耳にしました。壇上に上がるのは男性よりも女性の方が多いというのも珍しくなく、奥ゆかしい彼女たちは皆、決まり文句のようにこうスピーチしていたのが印象的でした。

 

 が、「みなさんのおかげです!」というこのコメント。

 

謙虚さからこう話しただけならば全く問題ないのですが、単なる謙遜ではなく、本心から自分の功績を受け入れられず発言していたとしたら……話はちょっと変わってきます。

 

「今回は単に運がよかっただけで本当は私の実力じゃないんです。それなのにこんなに褒められちゃって…皆さんを騙しているみたいで申し訳なくて…」

 

 こうした心理状態のことを『詐欺師症候群』といいます。なんだかとてもインパクトのあるネーミングですね。

 

この話題が注目されるようになったのは、米フェイスブックのCOOシェリル・サンドバーグ氏が著書『LEAN-IN (リーン・イン)』で自らの詐欺師症候群を告白したのがきっかけでした。

 

 

 大女優も悩まされている!

これまでの成功は全く私の力じゃなくて、自分が詐欺師だということにいつか気付かれるんじゃないかと思っているの。――エマ・ワトソン(女優)

 

映画『ハリー・ポッター』シリーズのハーマイオニー役で知られ、名門大学を卒業し国連の親善大使も務める才女の告白は大きな話題を呼びましたが、同時に「こんな大女優でも?」と驚かれた方も少なくなかったはずです。この病(一般的な病気とは異なりますが)は男性よりも女性のほうが陥りやすいと言われていますが、誰でも罹る可能性があるというのが特徴です。

 

ところで、エマのi-colorは、イエロー。なんと私と一緒です。スクリーンでしか拝見したことのない大女優ですが、勝手に親近感を覚えてなんとかしてあげたい!と思ってしまった私です(笑)

 

 ちなみにicolorイエローは、使命感と責任感で粘り強く行動し、着実に実績を残せるのが最大の強みです。信頼できる人間関係、パイプを大切に、着実に歩んでいくスタイルは堅実そのもの。人を大事にするあまり自分のことが後回しになってしまったり、オイシイ部分はあっさり他人に持って行かれたりもしますが(汗)、それも「縁の下の力持ち」というイエローの強みの裏返し。突き抜けた先にあるマイブランドを目指して、大女優エマにも自分らしく歩んでほしい!と勝手に願っています。

 

 

管理職・ママのみなさんは大丈夫?

 

■成功したのは運や周囲のおかげなのに自分が過大評価されていることに罪悪感を覚える

■いつか化けの皮が剥がれて自分の本性がバレてしまうのでは、と不安でいっぱいになる

 

これが詐欺師症候群の主な特徴とされています。

 

 

実は、私も過去に2度、詐欺師症候群に悩まされた一人です。

 

最初は、会社員時代に管理職になったとき。28歳という若さと、全社的にも珍しい女性の管理職という立場に「こんなに下駄履かせてもらってどうしよう」「採用上の客寄せパンダかもしれないけど、せめてそれがバレないように成果出さなきゃ」ともう一杯一杯でした。

 

 

私自身の経験も踏まえ、女性活躍推進のトレンド下、最近私が悩ましく思うのが以下の2つ。

 

  • 合理的な根拠の提示なしに会社が女性社員の昇進ばかりを急ぐことで、「ブームに乗っているだけで自分には実力なんてないのに…」と当人たちの自己不信感を煽りかねない
  • 決してやる気がない訳ではなく自信のなさからチャレンジを躊躇しているだけで「やっぱり女性は上昇志向がない」などと誤解されてしまう

 

管理する側は、女性特有の考え方や思考の傾向を理解した上で適切にマネジメントしていくことが大事だと思いますし、抜擢される本人も、その事実を少しずつ素直に受け入れていくことが自信を取り戻す一歩になります。逆に小さなミスをしてしまった場合も、「やっぱり自分はダメだ」「この職位には不適格だ」などと悪い方に思い込まないようにしましょう!

 

最後に、ママの皆さんも忙しい中で、ぜひ自身の自己肯定感が崩れていないかセルフチェックしてみてほしいと思います。

 

私も、出産直後の育児では、置いたら泣く…を繰り返す息子に「私なんかが母親でいいのだろうか」「辛い不妊治療を経て母になったのにこんなことでへこたれてる自分は最低だ」と自分を責めた経験があります。

 

「●●じゃなきゃならない」

 

そんなブロックがかかっていたら、スッキリ外して自分と向き合うことから始めてみましょう!

自分との向き合い方、自分らしい働き方に迷ったら個人セッションでもお力になれますのでぜひお問い合わせくださいね。