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こんにちは! ワーク・ライフバランスコンサルタントの小山佐知子です。

 

働き方改革への動きが民官あげて活発になってきていますね!

 

今年は大手企業のリモートワーク(*1)導入、や、オフィスのフリーアドレス(*2)フロア導入など、長時間労働を是正する工夫も積極的に取り入れられはじめています。

 

*1 会社のオフィス以外の自宅やコワーキングスペース、カフェなどで勤務にあたる働き方

*2 社員の固定席を設けないオフィス形態で、部署や職位を超えプロジェクトで仕事をする際などに有利とされています

 

こうした動きは働くママにとってもメリットがたくさんあるようで、私の周りでも、

「子どもが熱を出して2日3日会社に行けなくなっても自宅で仕事ができるので助かる」

という声や、

 

「夫の残業時間が1時間減ったら帰宅後子どもをお風呂に入れられるようになって嬉しい!」

という声などが聞かれます。

 

先日私が実施した独自のアンケート調査(SmileWomenフェスタにて:n106)でも、「在宅ワークに興味がある/機会があればやってみたい」と答えたママは87%で、育児と両立しやすい働き方として関心の高さが伺えました。

 

何かと “いいことづくめ” に思える在宅ワーク。

ただ、一方では、IT企業やベンチャー企業に勤めるママからはこんなシビアな声も…。

 

 

あるIT企業に勤めるワーキングマザーAさんはこう話します。

 

クライアントや社内メンバーとのやりとりにメッセンジャーを使うのはもはやIT業界の慣例。会社のデスクを離れて物理的に仕事を切り上げても、手元のスマホには途切れることなく連絡が入るので、帰宅途中の電車の中はもちろん、帰宅後も時には家事・育児の手を止めて対応することもしばしば。ONとOFFの明確な境目がないのがこの業界の難しさなのかも。

 

 

別のベンチャー企業に勤めるBさんもこう話します。

 

仕事ではもはやメールよりもFacebookのメッセンジャーの方が頻繁に使われています。プロジェクトではグループスレッドを立てて随時「会話」が繰り広げられているので、常にウォッチしていないと流れについていけない時も…。

 

帰宅後もママが仕事モードから抜け出せていないのは、案外子どもは察しています。

わざと悪いことをして困らせたり、ママのスマートフォンを取り上げようとしたりするのはそのためで、

あの手この手でママを独り占めしようとします。

 

私も2歳になったばかりの息子がいますが、普段はおもちゃ感覚で興味深々のスマートフォンも、私があまりに気を取られているようなときは「ママ、こっち見てー」と必ずアピールしてきます。

(その度に私は我に返って反省…)

 

 

まずは「つながらない勇気」を持つことから

 

 

仕事と子どもの間でジレンマを感じつつも、スマホに点滅するポップアップが気になるママの心中お察しします。

 

会社にいる時間が少ない時短ママにとって、情報が共有できるツールというのは正直ありがたいもの。

反面、プライベートの時間との境目がなくなり結局ダラダラと仕事モードを引きずる悪い習慣にもつながり兼ねないということをまずは認識しておきましょう。エンドレスの仕事は、たとえ自宅に持ち帰った仕事だとしても生産性は下がる!これを肝に銘じてワーク・ライフバランスを再検討してみてくださいね。

 

まずは勇気をもって「つながらない!」を実行すること。

ぐっとストレスが減り、100パーセント子どもや家族との時間が楽しめるはずです。

 

 

あえてつながらない!は発案グループにとっては高いハードル!?

 

前出のAさんとBさんのお話に戻りますが、彼女たちと話すと妙に親近感が湧くなぁ…と感じた私。

さっそくi-colorを調べてみると、ビンゴでしたよ!

2人とも私と同じ発案グループのイエローとバイオレットでした。

 

コミュニティや仲間を大事にする発案グループは、その気持ちの強さから「急いでお返事しなきゃ相手に申し訳ない」という心理が働きやすい傾向があります。

もちろん、目の前にいる子どももとても大事なので、勝手に板挾み状態を作りやすいんですね。

 

また、寂しがりやの発案グループにとって「既読スルー」はタブーなので、「やられて嫌なことは自分もしない」という心理も働いて、その責任感から帰宅後の仕事メールを続けてしまいやすい、と私は分析しています。

 

この点、自分のタイミングでお返事するからとりあえず既読をつけておく表現グループ

(i-colorゴールド・コーラル・オレンジ・グリーン)や、

既読=読んだ=OK!それ以外必要なことあったら言うんで!と割り切れる展開グループ

(i-colorブルー・ロイヤルブルー・ターコイズ・レッド)の場合は、発案グループほど悩まなくて済むのかもしれません。

 

 

そうは言っても、仕事だし….。

と、足踏みをしている発案グループのママがいらっしゃったら、最後にぜひオススメの絵本をご紹介しますね!

 

 

『ママのスマホになりたい』

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もう、タイトルだけで泣けちゃいそうですが、この絵本はシンガポールのある親子の実話をモデルに書かれたお話です。

 

仕事で忙しい両親は帰宅しても常にスマートオンばかり気にして、自分のことをみてくれない…。

 

悲しさを募らせた子どもが、学校で出された作文の宿題「私の願い」に

『できることならスマートフォンになりたい。そうしたらパパもママも自分のことだけみてくれるから』

と書き、両親が涙し反省したという実話です。

 

この絵本を読んで以降、私も帰宅したら極力スマートフォンを見ずに息子との時間に全てを費やすようになりました。

同じ空間を共有していないスマホの向こうの誰かとのつながりよりも、いまここにいる家族との時間。

働き方の面でも、今後は「つながらない権利」という視点が重視されるようになると感じています。