こんにちは!認定ワーク・ライフバランスコンサルタントの小山佐知子です。
今回も、統計心理学i-colorの視点から、身近なコミュニケーションのズレを解説していきますね!
保育園選び!「認可」にこだわる夫と、臨機応変がいい妻
今月(11月)、多くの自治体で来年4月の認可保育園の入園申請が始まりました。ママの仕事復帰可否にも関わる保活の最終局面、今年も多くのご家庭が不安と期待を感じていることと思います。
先日、土曜日の午後に地元のカフェで作業をしていたときのこと、隣の席に同世代のご夫婦がやってきました。お父さんの抱っこ紐の中には1歳に満たなさそうな赤ちゃんが。
保育園の見学の帰りなのか、たくさんの付箋が貼られた募集要項を手に、ご夫婦は何やら話し合いを始めました。
店内は珍しく静かだったので話の内容はまる聞こえ。ちょうど1年前の我が家を見ているかのような光景に、他人事とも思えず、何となく耳を傾けてしまいました。
ところが、途中から2人の会話があまりにも噛み合わず、歯がゆいことといったらもう……。
思わずファシリテーター役を買って出たくなってしまうくらいの攻防っぷりで(笑)
『0歳から認可保育園にいれるべきだ』と主張する夫と、『認可保育園以外の選択肢も検討しながら臨機応変にやりたい』と訴える妻。
それぞれの言い分が一方通行のまま、10分経ち、20分経ち……。
「0歳で認可に入れた方が後々楽だし、卒園までの見通しが立つじゃん。っていうか、超激戦区なんだから、多少遠くても第8希望くらいまで書いてさ、前向きにやろうよ。細かいことは内定してから考えればいいんだから!」
と、あくまでも正攻法を貫きたい夫。
(「きっと希望優先タイプなんだろうな…」と勝手に分析。。)
これに対して妻は、
「あなたは何でいつもそう杓子定規なわけ?そもそも論だけど、私はこの子と自分が納得する形で保育園に通いたいだけなんだけど。役所の締め切りが今月だからって、焦って願書出すのは嫌なのよ。とりあえず保育ママとか、小規模保育とかって選択肢はないの?認可保育園は来年の今ごろ1歳児クラスで申請してみてもいいじゃん。」
と、自分の働き方と天秤にかけて、あくまで臨機応変にいきたい様子。
その後も結局、2人の会話はいつまでたっても平行線のまま。
こんな状況に、思わず勝手にi-color的考察をしてみましたが、恐らくこのご夫婦は、目標達成の仕方が違うタイプだと思われます。
このi-colorTIMESでも別のキュレーターがよく話題にしていますが、FIXタイプとFLEXタイプの違いです。この2タイプは、それぞれ目標達成の仕方や、捉えている目標の“的の大きさ”が全く違います!
下記、イラストを元にFIXタイプとFLEXタイプを比較してみましょう。
目標をピンポイントでカチっと決め、逆算してコツコツ進めることが必勝パターンのFIXタイプ。
推測する限り、こちらのご夫婦では、夫がこのタイプだと思われます。
対して、FLEXタイプは、以下の通り。
こちらは、目標は大まかに決めておいて、その場の状況に応じて積み重ねていくことが必勝パターン。
恐らく、妻がこのタイプだと思われます。
保育料は働く自分への投資と考えてみましょう!
結局、このご夫婦の議論はその後も平行線のまま、赤ちゃんが起きてしまい終了となりました。が、盗み聞きのようにその一部始終を小耳に挟んだ私にも本当に話し合うべき論点がなんとなく見えてきたのです。
それは、子どもを認可保育園に入れるかどうかではなく、ママがどんな働き方をしたいのか、ということ。
どうやら、奥様はご自身の働き方と今の収入に不安や迷いがあるようで、いきなりフルタイムで復帰するよりもゆるやかに仕事をしながら少しずつキャリアアップしたいというのがホンネのようでした。(あくまでそんな風に聞こえる、という程度ですが)
「認可保育園は保育料が高すぎる!!私が復帰したところでプラマイ0って意味ないわ〜」
と嘆いていましたが、これ、心から共感できますもの。
企業の正社員でフルタイムとして復帰するなら、月々の収入と保育料がトントンということはあまりないと思いますが、パートや派遣なら珍しくない話。そしてこの保育料の高さこそが、「だったら社会復帰は見送ろう」と働くことを諦めてしまう理由にもつながるのです。もったいないですよね。
とはいえ、「何のために子ども預けて働いているんだろう……」という虚しい気持ちもまた、理解できるのです。
ということで、私からのアドバイスはこうです。
もしも損得勘定で思考が堂々巡りになっているならば、思い切って「保育料は働く自分への投資」と捉えてみてはいかがでしょうか?
保育料は3歳児以降ぐっと安くなりますし、最初はプラマイ0が続いても、コツコツ働くことで確実にスキルはアップしていくでしょうから。経験を積んでから転職したっていいはずですしね。
最後に、フレキシブルな働き方と保育の選択について。
例えば、週に2日、3日くらいのペースから社会復帰をしたいのであれば、一時預かりや、認可外保育所などの週2週3預かりプランなども検討してみてはいかがでしょうか?
我が家も、今年の春から認可保育園の1歳児クラスに入園しましたが、0歳のときは認可外保育所を週3〜5で利用していました。(当時私はフリーランスでしたし、他にもパートのママが多くこのシステムを活用していました)
保育料も、市から補助金が出ていたので認可園に通うよりも安くつきました。もちろん、月によっては収入よりも保育料が高くてやりきれない想いも経験しましたが、それでもあの時しっかり素地を固めておいたので今の自分の仕事があると思っています。何事も一朝一夕には進まないものです。
いかがでしたか?
最後のほうは私の経験も踏まえてお伝えしてきましたが、保育園関係は本当にお住いのエリアで情勢がかなり異なりますので本当の意味での正攻法はないような気がします。しっかりと情報収集をして乗り切ってくださいね!
● 一般に、認可保育園より認可外保育園の方が保育料は高いといわれていますが、自治体によっては認可保育園以外の施設には補助金が出たり、そもそもの制度が少しずつ違いますので、一概に認可外が高いとも認可が高いともいえないようです。ご自身の住んでいる自治体に尋ねてみてくださいね!
※我が家は過去、不妊治療でかかった医療費を確定申告していましたので、今年9月までの保育料は予想より安くつきましたが、6月に確定した住民税額によって、秋から急に保育料が1万2千円も上がってしまいました。本当、医療費控除はバカにできません〜(涙)!!
ライフキャリア・シナジーLab代表
はぴきゃりアカデミー ライフキャリア・デザイン校主宰
はぴきゃりアカデミー第2期修了/i-colorイエロー。大手人材広告会社で最年少管理職(営業職)として働いていた20代後半に不妊治療を経験。働きながら妊活する辛さを綴ったブログ『妊きゃりプロジェクト』はいつか産みたい女性との交流の場に成長。2014年、第一子を出産。2016年6月起業。
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