Stockholm Central Station

 

 

i-color timesをご覧の皆さん、こんにちは。

ヨーロッパでの天職探しを応援するキャリアカウンセラー柏葉綾子です。

 

私はドイツ西部のデュッセルドルフで、天職に目覚めるキャリアの学校「はぴきゃりヨーロッパ」を主宰しています。

 

日本では主に海外で働きたい若者向けのキャリアカウンセリングを行っており、

このコラムでは「海外キャリア」を中心テーマに執筆していきたいと思います。

 

 

○グローバル人材ってどんな人?

 

コラムをご覧の方の中に「いつか海外で働きたい!」とお考えの方はいらっしゃるでしょうか。

ノマドスタイルやクラウドの浸透で、今や働く場所も以前よりずっと選びやすい時代になっていますね。

 

日本国内でもだいぶ前から「グローバル人材」の必要性が叫ばれていますが、

そもそも「グローバル人材」って一体どんな人なんでしょう。

 

 

巷にあふれる定義の中で、よくお聞きする答の1つは

「語学力+専門性を兼ね備えた人材」といわれています。

 

つまり海外で活躍するためには、英語ができるだけでは不十分で、

何か自分の得意とする「専門性」を持っていることが必要という定義です。

 

私もよく「ドイツで働くために身につけておいた方がいいスキルは何ですか?」

と聞かれることがあり、それは海外就職のために

何がしかの「資格」「専門性」を身につけたいという考え方からきているのでしょう。

 

 

 

○専門性ってなんだろう?

 

 

正直、日本在住の頃にこの話を聞いた私は「うーん…専門性。何もないな」と思ったまま

「まあいっか」と思ってドイツに来てしまいました。

 

しかし今となって思うのは

 

「専門性」とは、その人がやりたいことをやってるうちに徐々にできあがってくるもの

つまり「その人の辿ってきた人生=その人の専門性」なのでは?ということです。

 

i-color timesを執筆されているコラムニストの方々も、ご自分の「専門性」を確立されています。

でも、私を含め皆さんが最初から自分の「専門性」を自覚していたのか、というと

そうとも限らないようです。

 

 

人は、人生で色んな紆余曲折を経験するうちに

「これからずっと続けていきたい、関わっていきたいテーマ」にぶち当たることがあります。

 

それが、はぴきゃりアカデミーでいうところの「恋する仕事」

つまりその人の「ライフワーク」だったりするわけです。

 

人は、「本当にやりたいこと」が腹落ちすると、もうそれをやらずにはいられません。

 

最初は「やりたい」にすぎなかったそのテーマが、徐々にその後の人生でエッジがかかり

その人の「専門性」として確立されていくわけです。

 

 

 

○ そもそも、海外で何がやりたい?

 

 

ということで表題の件、私にとって「海外で活躍できる人」「グローバル人材」の特徴は

「世界で自分のやりたいことがはっきりしている人」ではないかと思います。

 

それを伝え表現していく手段が「語学力」であり、

それを深めていく経緯で確立されるのが「専門性」ではないでしょうか。

グローバル化に備えるより、さっさとやりたいことやりましょう

というのが私の持論です。

 

もちろん「会計」や「IT」など、世界的に汎用性の高い専門スキルというものは存在します。

海外就職の最初の足掛かりとして、そうしたスキルを習得しておくことは決して無駄にはならないでしょう。

 

ただ、それらはあくまで「足掛かり」にすぎず、

そのまま「専門性」につながるとは限らないということです。

特に、心から「やりたい」と思うことが別にある場合、やりたくないことで人並み以上になるのはなかなか難しいものです。

 

 

ちなみに、過去のわたしのように「とにかく海外で働きたい!」と海外就職そのものが目的の方は、

情報収集のため一度現地を訪れてみることをお勧め致します。

 

特にi-colorターコイズ、ゴールド、コーラル、レッド、オリーブ、ロイヤルブルーなど、

思考より行動が先行するタイプの方は、下手に国内で準備していても

モチベーションなんて全然上がりません。

 

1週間の視察でいいからその国を訪れてみてください。

あなたの海外就職への情熱が本物かどうか手っ取り早く確かめられるでしょう。

 

そして、目の前の「やりたいこと」に全力投球しているうちに、

あなたの「専門性」は自然とできあがってくるので心配しなくて大丈夫。

今まさに海外を目指しているあなたに、そうお伝えします。