派遣から未経験&時短正社員で
本当にやりたい仕事に転職できた話
第 18 期生
人と社会を健康にする人
ろーさん(37才)
i-color : バイオレット
仕事の内容:i-coloバイオレット。 新卒でMRとして社会人スタート。夫の入院をきっかけに医療従事者になりたい思いが強くなり看護師免許取得。病院勤務を経て、不妊治療に専念するため派遣社員に。二度目の育休中にはぴきゃり本講座を受講する。その後、三度目の産育休を経て、未経験ながら予防医療系ベンチャーへの時短正社員転職を果たす。好きなことは美味しいもの探し、旅行。
ココロもおサイフも満たされる生き方を体現している方々から、理想の生き方を実現するヒントを探るこのコーナー。
第20回のゲストはi-colorバイオレットのろーさん。はぴきゃりアカデミーの講座で気づいたのは健康で生活するための「予防」への使命感。時短、正社員、未経験の転職三重苦を乗り越え、予防医療系ベンチャーでハッピーキャリアへの一歩を踏み出したろーさんに転職成功のコツを伺いました。
<インタビュアー>
株式会社はぴきゃり
代表取締役 金沢悦子(エツ姉@i-colorオリーブ)
取締役 土屋美樹(つっちー@i-colorコーラル)
育休中に受講した理由とは?
エツ姉:ろーさんがはぴきゃりに来てくれたのは、2人目のお子さんが生まれた直後で、ちょうど育休中だったよね。赤ちゃんのお世話も大変だったと思うけど、なぜはぴきゃりアカデミーを受講しようと思ったんですか?
ろーさん:当時、私は派遣社員として働いていて。派遣社員も育休はあって、一人目の時も育休を取って復職しました。でも、復職するといっても、また同じところで働けるわけではないんですよ。私がお休みに入れば代わりの人がそこに入るので、復職する時にはその時にあるお仕事の中から選ぶという感じです。新しいことができるというよさもあるとは思うんですけど、また1から探し直し、やり直しで……。
ろーさん:子どもも2人に増えているし、働かないという選択肢はないとは思っていました。でも、何をするかって考えた時に、子どもを預けてまで……っていう言い方もどうかとは思うんですけど、やるからにはなんでもいいわけじゃなくって。選択肢があるってすごく幸せなことだとは思うんですけど、でも何をやったらいいかわからない、どこを目指して進んでいけばいいのかがわからない状態でした。
ろーさん:復職するというのは決めていたんですけど、休みが終わるまでに何かを、っていう焦燥感みたいなのもありました。休みが明けた時にいい選択をしたい、でもどこを目指して進んでいったらいいのかわからないということで、「やりたいことがわからない」って検索をしたんです。
エツ姉:それで「はぴきゃりアカデミー」が出てきたんだね。
ろーさん:はい。そこからメルマガを読んだりするようになって、「そっか、私ってバイオレットなんだ~」みたいな感じで、ゆるくつながりができ始めました。それで、体験会があるということを知って、平日の昼間だったら行けるなって。でも、子どもの預け先がまだないので、「赤ちゃん連れて行ってもいいんでしょうか?」とお尋ねして(笑)。
やりたいことが見えたきっかけとは?
エツ姉:講座の中で、「私ってこれをやっていきたい人だったんだ」っていう方向性が見えたきっかけはどんなことでしたか?
ろーさん:講座を通じて、今思えばそんなに大病でもなかったんですけど、夫が入院したことがすごく衝撃だったんだと気づきました。私は幸い入院を経験することもなく大人になるまで過ごしてきたので、人ってこんなに簡単に病気になっちゃうんだと思ってびっくりしたんですよ。治療で何を行われているかもわからないし、こういうことがまた起きるかもしれない。その時に何もわからなくていいのかと思って、キャリアチェンジして看護師になったんですよね。
ろーさん:人って、毎日毎日やっていることの積み重ねでできているんですよね。短い期間でしたけど、病院で働いていた時に、入院患者さんが同じ年齢でもこんなに違うんだっていうことを目の当たりにして、「何が違うのかな?」っていうのを知らず知らずのうちに観察していました。70代ぐらいまではみんな元気なんですけど、それを過ぎてくると差が出てくる感じがあって、それってなんだろうって思ったら、やっぱり日々の積み重ねの長さなんです。
ろーさん:それこそ「元気があればなんでもできる」じゃないですけど(笑)、健康じゃないとできないことっていっぱいありますよね。健康の定義は病気やケガがないということだけじゃないと思うんですけど、満たされた状態なら、やろうと思えばなんでもできるじゃないですか。
エツ姉:それは講座の中でも何度も言っていたよね!
ろーさん:はい。何かがあって、どうにもならなくなってからっていうよりは、予防をしているほうがいいよねって。同じ時間、手間、お金をかけるんだったら、折れたところを戻すよりも、折れそうになった時に戻すほうが、誰にとってもいいんじゃないかなと思うんです。
ろーさん:本講座の発表の時は、「自分の健康を自分で守れる舌を持つ子どもを育てたい」っていう発表をしたんですけど、意識せずに、毎日の生活習慣の中で少しずつそれをできるようになっていくといいなと思っています。
ろーさん:自分の子どもをイメージしてみても、「やれ、やれ」って言われてやるわけがないんですよ。それはどちらにとってもストレスなので、やりたくなる仕掛けや、ついついやっちゃうみたいな仕組みを作って、やることが当たり前になったらもうハッピーで、大成功。そこに持っていけたらいいよねというのは毎日思っています。今の仕事はそちら寄りなので、すごく楽しいというか、ワクワクしますよ。
定まるとやってくる!はぴきゃりマジック
エツ姉:では、修了してからどんなふうに今のろーさんができあがっていったのかを聞いていきたいと思います。修了後、育休が明けて、仕事復帰してから3人目を授かって、3人目の育休が明けたのが2019年でしたよね? それからどうなったんですか?
ろーさん:その時は、またなんとか派遣先を紹介してもらえて、入れるところに入れてもらいました。すごく環境はよかったんですけど、突き詰めるところ、所属欲求が満たされないっていうことに気づいたんですよ。
ろーさん:派遣には3年っていう区切りがありますよね。そこからまた新たな出会いがあるかもしれないんですけど、その時にはもう年をとってしまっている。育休から復帰を3回もしているけど、「復帰」じゃないんですよ。戻るところがないっていう恐怖感みたいなものがずっとあって、「私の会社」「私はここで働いている」っていう働き方がしたくなったんですよね。
エツ姉:「家族じゃないよね?」みたいな?
ろーさん:家族じゃないんですけどね(笑)。
エツ姉:バイオレットらしいよね。派遣で仕事をすることに寂しさを感じるようになったんだね。
ろーさん:そうなんです。そんな矢先、近所で知り合ったママ友から、「この会社の仕事を手伝いました」みたいな感じで医療系のベンチャーを紹介されたんですよ。ふと医療系のベンチャーって何をやるんだろう、どんなことしているんだろうと思って、興味が湧いて調べてみたら、「この会社、すごくおもしろそう!」と思ったんです。
エツ姉:それが今の会社?
ろーさん:そうです。ママ友との話の延長で「あの会社ってどうかな?」ってちょっと聞いてみたら、「募集しているかどうか聞いてあげる」って確認してくれて、募集していることがわかって。私がその会社で何ができるかはわからなかったんですけど、業務内容や考え方にすごく共感したんですよね。
転職を決意した「はぴきゃり合宿」
ろーさん:ちょうどその頃に、「はぴきゃり」の修了生たちとの合宿があったんですよ。
エツ姉:お子さんを連れて来たよね?(笑)
ろーさん:そうです、3人連れて(笑)。ミルク持って、赤ちゃんを連れて行きました。みんなすごく優しくしてくれて、すごく楽しめました。大人同士で夜まで話ができて、しかも仕事の話もできるなんてすごく貴重な体験でした。
ろーさん:その時に、つっちーさんに「こういうことがあって!」って、盛り上がった気持ちをそのままボーンとぶつけました(笑)。いろいろ話していくうちに、つっちーさんが「わかった。その仕事、引き受けよう!」と言ってくださったんです。その会社に行くにしても行かないにしても、転職活動をやってみようかということで、そこからつっちーさんに伴走していただいての転職活動が始まりました。
バイオレット的会社選びのポイントとは?
エツ姉:ちなみに、その会社にピンと来たポイントはどこだったんですか?
ろーさん:社長はハーバードでMBAを取っているんですけど、インタビューの中で、その時に受けた授業の内容の話をしていたんですね。講義の中で「社会貢献とビジネスはトレードオフしない」という言葉を聞いて、そこに衝撃を受けたそうなんですよ。それで社長が何をすべきかといろいろ探していた中で、がん検診を受けることは予防につながるし、エビデンスもはっきりしているのに、日本人のがん検診の受診率がとても低いということを知って、自分の持つ人を動かす技術を人々の健康のために生かすならそこじゃないかって思ったそうなんです。
ろーさん:私は病気の予防はいいことだとわかっているけど、日本の医療制度を考えた時に、予防ではお金にならないと思っていたんですよ。だけど、ハーバードでビジネスを教えている先生が「社会貢献とビジネスはトレードオフしない」と言っていて、それを受けて社長が会社を始めたというのを知った時に、「えーっ!?」と思って、ものすごく興味を持ったんですよね。
エツ姉:まさに、病気になってからじゃなくて、病気になる前から健康に目覚めていこうっていう使命感みたいなところをくすぐられたわけだよね。「やりたいけど、ビジネスにならないよね」って思い込んでいたことが、「なんとそれがビジネスになるんだ!」みたいな。これ、「やりたいことをやると儲からない」と思っている人ってすごく多いんです。本当はやりたいことだから儲かるんだけどね。
未経験転職が成功した秘訣とは?
エツ姉:看護師の資格があるのはプラスに働くとは思うんだけど、とはいえまったく未経験の仕事だよね。つっちーの転職支援プロジェクトで二人三脚で活動をする中で、成功したポイントはどこだったと思いますか?
つっちー:キャリアを中長期的に見たということだよね。その会社でいちばんピンと来ているポジションはあるんだけど、いきなりそこには行けない。そのいちばんの問題は、やっぱり子育て中で最初から時短勤務という環境的な問題ですよね。「正社員」「時短勤務」「未経験」っていう三重苦を乗り越えるためには、まず入る時のポジションは理想とは離れていてもいい。ただし、そこに行き着くための道筋を立てて、そこをちゃんと採用側とすり合わせていくということを徹底しました。
つっちー:今はフルスロットルで走れないけれど、そこに関連する経験を積むことで、いざ走れるようになったら理想の部署にすぐに移れるという可能性をきっちりすり合わせすることが、あの時にいちばん力を入れたことでしたね。
転職後の自分を支えたもの
エツ姉:一般的に言えば針の穴を通過するような難しい転職だったと思うんだけど、よく採用されましたよね。実際に入社してみてどうでしたか?
ろーさん:いやぁ、大変でしたね(笑)。これまでの会社は派遣社員を雇うような安定している大企業だったのでいろいろと整っていたんですよ。仕事の切り分けの仕方とかもきちんとしていて。
ろーさん:なので、今の会社に入った時は「なんでちゃんと教えてくれないの!?」ってずっと思っていました。今思えば、それじゃ子どもだなってわかるし、あとから来た人が困らないように自分が整えるという方向に舵を切れたらよかったんですけど、そこに至るまでがなかなか見えてこなかったし、動き方もわからなくて。「自走」みたいなことが良しとされる企業文化なんですけど、「いや、それはちょっと私が一番苦手なやつ……」みたいな感じで(笑)。
エツ姉:派遣を雇うような大手で、しっかりとルールができあがった会社で仕事をしてきたろーさんにとってはすごく大変だったと思いますけど、大変だっただけですか?
ろーさん:そこで、つっちーさんの言葉が響きましたね。「ハッピーキャリアに昇華させていくためには、続けることが大事だ」と。「どうしたって絶対に辞めたくなるような出来事は起きる。その時に続けていこうという選択ができるために『傘を持て』って言ったでしょう?」って言われて(笑)。
つっちー:ははは(笑)。
ろーさん:「うーん、そうだったっけ?」って思ったけど(笑)。でも、「そうか。やっぱりそうか。これがそうだったんだ!」って、あとからじわじわ、しみじみ効いてくるんですよね。ほじくり返して練り上げた「何をやりたかったんだっけ?」っていうところが、やっぱり傘になっていると思います。
ろーさん:未来のことはわからないし、やってみないとわからない。だけど、やってみた先に、「やっぱりやってよかった、これだったんだ!」って思える毎日が続いていくのはすごく幸せです。
ろーさんのハッピーキャリアの方程式とは
エツ姉:では、ろーさんのハッピーキャリアの方程式をお聞きしたいと思います。ハッピーキャリアの方程式は「素質×刺激=ハッピーキャリア」です。「素質」は、もともとその人に備わっている価値観や、才能の部分。掛け合わせる「刺激」は、今この時代になぜ自分が生きているのかという役割や、使命のことですね。それをかけ合わせたアウトプット、つまり仕事の形は本当に無限大です。私は仕事というのは自己実現のための単なるツールでしかないと思っているので、ここはどんなふうにも変わっていきます。今、現段階のろーさんのハッピーキャリアの方程式を教えてください。
ろーさん:「おせっかい」×「健康」で、「人と社会を健康にする人」です!
未来のはぴきゃり
エツ姉:「人と社会を健康にするろーさん」ですね! ありがとうございます。じゃあ、これからやっていきたいことや、今後の展望を教えてください。
ろーさん:会社の中にも30代前半や20代後半の若き優秀な方がいっぱいいるんですけど、その方たちが違うライフステージを選択したいって思えるような風土を作ることにも貢献していきたいと思いますし、そうなった時には、「今度は私の番だから」って助けられるようになりたいなって思っています。
エツ姉:本当におせっかいな……。
(一同笑)
エツ姉:バイオレットは別名「下町おやじ」って呼んでる(笑)。
ろーさん:でも、うっとうしいと思われるのは嫌ですよ(笑)。どこまで求められているのかを推し量るのは難しいんですけど、自分がすごく大変だった時にほしかったものを、今度は誰かに差し出せたらいいなって思うんですよね。
おまけ
エツ姉:いい話をいっぱいしてくださってありがとうございました。何か言い残したことはありますか?
ろーさん:最後に言うのに相応しいかわからないんですが、社長と副社長のi-colorがバイオレットで一緒だったんですよ!
エツ姉:2人は上下関係がなさそうな関係でしょう?
ろーさん:先輩後輩ですけど、そうですね。
エツ姉:ダブル代表まではいかないけど、きっと2人が2トップな感じだよね。これ、バイオレットの会社の作り方。
ろーさん:トップ2人が同じ素質だと知った時に、「あっ、信じていいんだな」って、やっぱりここでやっていきたいって思いました。
エツ姉:今日は18期修了のi-colorバイオレットのろーさんにお話をうかがいました。ありがとうございました!
ろーさん:ありがとうございました!
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