会社を辞められなかった私が
独立して北海道知事賞を受賞できた理由(前半)
第 28 期生
あなたの軸決めコンサルタント/はぴきゃりアカデミー講師
降幡美冬(43才)
i-color : ピンク
仕事の内容:大学卒業後、転職を経つつ23年間一般企業に勤務(2019年11月末独立) 接客、事務、営業を経験。直近では設備・修理関連の会社に14年間勤務。職人系男社会で管理職として支店を運営する傍ら、全国をまたぎ社員教育や研修にも従事。2018年12月には売上貢献による社長賞受賞。忙しくも充実、評価され・・・なのに壁に突き当たる。模索中に「統計心理学 i-color」に出会い、自分の素質を見つめ直し、ブレない軸を知ることとなる。自分と同じようにキャリアや人生に悩む女性達が一人でも多く笑顔になれるようワークショップやカウンセリング活動中。 2020年2月 北海道新聞社主催 働く女性のための「第3回 HATAJOアワード」にて北海道知事賞受賞。
エツ姉:はぴきゃりアカデミーの代表をしております、金沢悦子と申します。
つっちー:はぴきゃりアカデミーの土屋美樹です。
エツ姉:今日は、北海道でキャリアコンサルタントとして独立して大活躍をしている降幡美冬さんにお話をうかがっていきたいと思っております。美冬は何期の修了だったっけ?
美冬:28期なので、ちょうど3年前ですね。2月に修了しているので、本当にちょうど丸3年です。
エツ姉:独立したのはいつだったっけ?
美冬:それはちょうど1年ちょっと前ですので、2年間ぐらいは会社を辞められずにいました(笑)。
エツ姉:はい、いい振りをしていただきました。美冬のように、本当は会社を辞めてやりたいことをしたいけど、なかなか辞める勇気が出ないっていう人、すごく多いと思うんです。
そこで今回は、「会社を辞められなかった私がなぜ独立できたのか」についてお話をうかがっていきます。しかも、北海道の女性ビジネスコンテストで、なんと北海道知事賞を受賞したんだよね。
エツ姉・つっちー:(拍手)
エツ姉:会社を辞めてから大躍進をしている秘密にも迫っていこうと思っております。
美冬:よろしくお願いします。
自分のi-colorにピンとこなかった!?
エツ姉:まず、i-colorはピンクですね。自分の素質がピンクって知った時の感覚、覚えてる?
美冬:実はあんまりピンと来ていなかった・・・(笑)。i-color体験会で、つっちーさんからピンクの解説を聞いた時に、「人が大好き」とか「愛されキャラ」みたいな話が出て、「いや、ないない!」って思ったのをすごく覚えています。
エツ姉:けっこう多いんですよ、診断結果を全力で否定する受講生(笑)。
つっちー:ははは(笑)。
エツ姉:いろいろ理由はありますが、一つは大人になった私たちが「やりたいこと」より「やるべきこと」を優先しがちだということ。i-colorでいうと、内面と外面という関係があって、仕事や人間関係ではだいたい外面を出しています。
美冬は内面はピンク、外面はターコイズだよね? おそらく当初は、外面のターコイズをバリバリ出していたんでしょうね。同じように、内面の結果を聞いて「私、ぜんぜん違います」っていう方は、実はすごく多いんです。
美冬:本当におもしろいですよね。
はぴきゃりアカデミーは最後の砦!?
美冬:すごく仕事に悩んでいた時に、働く女性向けのいろんな本を読み漁り、その中で悦子さんの本を何冊か読ませていただいて。
エツ姉:えっ! うれしい。
美冬:そうなんですよ。それで、この著者が学校をやっているというのを知って。でも、まっすぐには飛びつかないのがi-colorピンク(笑)。
エツ姉:そうそう、慎重派なのよね。
つっちー:内面がターコイズだったらすぐ飛びついてたよね。
美冬:そうですよね。
エツ姉:ははは(笑)。i-colorピンクは信じやすくて騙されやすいから疑り深くなるんですよね。
美冬:まさにそうだったなって、後からわかりました。
エツ姉:疑り深くメルマガを読みながら(笑)、i-color体験会に参加、そして本講座を受講することになるわけですけど、当時はどんなことに悩んでいたの?
美冬:その時は、もう本当に仕事も家庭も完全に行き詰まっている感じで。30代の時は勢いだけで仕事しててよかったんですけど、40代になって管理職になると、いきなりプレッシャーを感じて。
これ以上やっても、会社ではもう頭打ちなんじゃないかとか、いろんな迷いが出てきたんですけど、「管理職になったんだからがんばらないと」って自分を奮い立たせて、家庭をまったく顧みないで仕事しているうちに、「あれ? 私、もしかしたらどれもうまくできていないし、下手をしたら全部なくすかもしれない」みたいな気持ちになって、もう本当にどうしていいかまったくわからなくなってしまいました。
それで、本を読んだり、アンガーマネージメントを習ってみたりとか、いろんなことをやってみましたがどうにもならなかったんです。自分ができることなんて何もないと思っていたし、「もうこれを受けるしかない・・・」みたいな。もう最後の砦にすがるという感じ。
エツ姉:「これを最後にしたい」って言う受講生、多いわ。
つっちー:けっこうみんな本からセミナーから、いろいろと渡り歩いて来るよね。
美冬:私もそんな感じでした。
仲間を通じて本当にやりたいことが見えた
エツ姉:本講座を受講する中で、やりたいことが見えたきっかけは覚えてる?
美冬:たぶんこれなんだろうなというのが、全4回の講座の中で、3回が終わった時点では「私、どうにもならないかもしれない」って悩んでいたんです。でも、一緒に受講している仲間のことを考えると、「私はいいけど、彼女たちは絶対に何か見つけて帰ってほしい!」みたいのがすごくあったんですよ。
エツ姉:ははは(笑)。
美冬:「私はもういいから、私のためにみんな幸せになって!」って、講座で言ったのを覚えてます。
エツ姉:言ってた、言ってた(笑)。
美冬:それで、「あれ? もしかしてこれがそうなのかも??」って。昔から女子が集っているのが好きで、会社でも同僚や後輩をサポートしていたんですけど、会社の場合は人によって気持ちがバラバラなので難しいなと感じていたんです。
でも、講座の中ではみんなちゃんと目的があってやっているから、そんな彼女たちを応援できたら、私は自分は何も見つからなくても、この講座を受けた価値はあったと思えたんですよ。その時ですかね、これだと確信したのは。
エツ姉:会社の中でも、よく後輩から相談されるって言っていたよね? でも、いつもお姉さん役をしている自分に特別感だったり、これが自分の強みだとはぜんぜん思ってなかったわけだよね。
美冬:そうですね。
エツ姉:逆に、講座では「そんなことができても何の足しにもならない」とか「相談に乗ることぐらいしかできない」みたいなことを言っていたよね。けれど、実はそれが宝だったということに気づいたわけだ。
美冬:びっくりしました。本当に会社では話を聞くことしかできなかったので。なんとかしてあげたくても、会社の方針とか、上司の考えがあって、私の力では本当に何も変えられないと、ただただ私が無力であることを痛感して。
でも、話をしてもらうだけで、その人がなにか救われることがあるんだって気づきました。これは会社を離れて(講座に通って)みないとわからなかったことですね。
エツ姉:なるほどね。
つっちー:本当に、講座中ずっと「会社の後輩女性たちがあんなんで、こんなんで」って話しかしてなかったよね。
美冬:そうなんだ……そうですね、そうだった! やっぱり彼女たちが働きやすくなってほしいっていうのはすごくあったんですけれども、私の会社じゃないので、やっぱり限界があるみたいなところですね。
つっちー:人のことで涙して(笑)。
美冬:そっか、そのへんあんまり覚えてないんですけど、たぶんそうなんですね。
エツ姉:そうそう「会社の妹たちががんばっているから、辞められないんです」って言ってた。
美冬:思い込みがすごい(笑)。そんなことないって思いますよね、今は。
つっちー:ははは(笑)。
エツ姉:それこそ私たちはいつも「空気を吸うようにできることを大事にしろ」って言っているけど、まさに美冬にとっては、かわいい妹(後輩)たちがどうしたら幸せになれるかを空気を吸うように考えていて、それをただ28期のグループの中でもやっていたということなんだよね。結局同じことをやっているんだよね。
美冬:やっていましたね。そして、会社でやっているより講座の方が楽しかったです。
エツ姉:自分が強みだとも思っていなかったことが、ある日突然「あっ、これが強みなんだ」っていう視点の転換が起こったわけだよね。それは誰かの一言があった? 自分で気づいた?
美冬:3回目と4回目の間に、悦子さんとつっちーさんと個人のセッションをしてもらってはっきり気づきました。「こういう講座をやりたいとは思わない?」みたいなお話もあって、「あれ? そっか、そういうのを考えたら楽しいだろうな」みたいな。
でも、会社だと、やっぱりやる気もまちまちだし、私の話が入ってこない子たちもいっぱいいるじゃないですか。それをお2人から、「求められているところに行けばいいんじゃない?」って。確かに、会社ではただのお節介な人だけど、そのお節介さが、求められているところに行くと、こんなに喜ばれるんだっていうのは、なんとなく感じました。
エツ姉:空気を吸うようにできることを、「ありがとう」って言ってくれるところに行けばいいだけなんですよ。
美冬:そうなんですよね。本当にそれを何回も聞いていて、本当にそうだなって。だって、会社だったら煙たがられてたじゃん的な(笑)。
エツ姉:ははは(笑)。でも、美冬先輩がいたことによって、救われてきた後輩たちもたくさんいたわけだよね?
美冬:そうだと思いたいですけどね。
ピュアなエネルギーが人の心を動かす
エツ姉:私、400人ぐらい修了生を出しているけど、最後の発表で涙が出たのは、美冬だけなんだよね。
美冬:そう言ってくれましたけど、「そんな、ウソぉ〜?」とか思ってました(笑)。
エツ姉:去年、北海道で開催された女性ビジネスコンテストで北海道知事賞を受賞した時のスピーチがネット上にアップされていて、もう1年も経つのに、そのスピーチを聞いた人から「泣きました」っていまだに言われるらしいね。
美冬:そうなんですよ。びっくりしますよね。
エツ姉:それは自分で分析すると、どうしてだと思う?
美冬:しゃべるのも文章も上手くないけど、気持ちだけがほとばしっているんだろうなと(笑)。情熱だけですね。
エツ姉:結局そこだよね。
美冬:そうだと思いますね。i-colorピンクですね。
エツ姉:本当にピンクの人ってピュアだよね。これをやりたいっていう、そのまっすぐな想いって伝わるんだろうね。
美冬:そうなんですね。びっくりしました。聞いた人みんなが同じ状況でもないのに、そういうふうに言ってくれるっていうのはすごくうれしいですよね。
改めてi-colorピンクの強みとは?
エツ姉:最初は「えっ、違う違う」って思っていたi-colorピンクは、修了する頃には変わった?
美冬:それはだいぶ捉え方が変わって。「ぜんぜん愛されキャラとかじゃないよ」と思っていたんですけれども、みんな私のことを助けてくれるし、応援してくれるし、人からもうらやましがられることに気づいたんですよね。自然にしていてもみんなが支えてくれるところが強みなんだと気づいてしまいました(笑)。
つっちー:ははは(笑)。 だから、1年に1回しか行かない北海道で、行くたびに、美冬に「次、何やろうか?」ってつい持ちかけちゃう。「私、使ってくれていいからさ!」って。
美冬:今まではやっぱり「できないと思われたくない」とか、「仕事は自分でやらなきゃ」みたいなのがすごくあって、人に頼ってはいけないって思っていたんですけれども、そんなことないんだなと。i-colorを知ったからこそ、それが強みなんだから頼ってもいいんだな、助けてもらえばいいんだなっていうふうに考えを改めることができましたね。
エツ姉:「愛されキャラ」と言うと、ぶりっ子してるみたいに勘違いする人がいるけど、その解釈だとぜんぜんずれちゃうよね。愛されキャラっていうのは、生まれたての赤ちゃんみたいな感じ。赤ちゃんが立とうとしていると、周りにいる人は自然に「がんばれ、がんばれ!」って応援しちゃうよね。だけど、そこに手を貸しちゃうと赤ちゃんのためにならないから、みんなが固唾を飲んで立ち上がるのを見守るみたいな、そういうエネルギーで応援されることなのよ。
美冬:そうですね。ちょっと心配をかけているぐらいの時のほうがいいんだなって。昔を思い返せばずっとそうだったんですけど、そういうのは忘れているじゃないですか。でも、はぴアカに参加したら、昔も振り返るし、「自分って、みんなの上に立って指示するより、ぼんやりしてて、みんなが私のために動いてくれていた時のほうが絶対うまく回っていたな」とか、そういうのに気づけるきっかけになりました。
エツ姉:いやぁ、おもしろい。
つっちー:いい意味で、美冬の肩の力が抜けたよね。
美冬:それはそうです、本当に! 肩ひじ張っていたのが、力を抜いたら助けてもらえたっていう。
つっちー:ははは(笑)。
エツ姉:後半は「はぴきゃり後」ということで、会社を辞める辞めると言いながら、なかなか辞められず……。
つっちー:ははは(笑)。
美冬:そうですね。
エツ姉:まあ、やりたいことがあっても、会社を辞めるっていう選択、決断をするのは、すごく時間がかかるわけですよね。そんな美冬がどうして決断できたのか、自分の「はぴきゃり道」をどう歩き始めたのか、そこらへんをうかがっていきたいと思います。
(後半へつづく)