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■女性に優しい社会になってきたって、ホントにそうなの?

 

こんにちは。『ライフキャリア・シナジーラボ』代表の小山佐知子です。

私はこれまで、妊活中の女性を中心に、働く女性の声を数多く取材してきました。プライベートでも優秀なアラサー女性たちから相談を受けることが多いのですが、そのお悩みの多くは仕事だけではなく「結婚」や「出産」といったライフイベントに関わるものなんです。

 

 

仕事はそこそこ楽しいけど、とにかく激務で出会いもなくて。“卵子の老化”とか聞くと彼氏すらいない私は焦りまくりで。でも、だからってゆるキャリ路線に転職するのも…(迷)

<by i-colorバイオレット>

↑茨の道があったほうが成長できる!とストイックに自分を鼓舞するi-colorバイオレットらしいお悩み

 

 

希望の部署に異動してきて3年。実績もちゃんと残してそれなりに貢献したはずなのに、上司に妊娠を報告したら元の部署に戻させられそうになってるんですよ!(怒)

<by i-colorオレンジ>

↑中長期的に目標を掲げてコツコツ頑張り成果を残すi-colorオレンジ。結果を認められないのは最もモチベーションが下がる瞬間です

 

 

さらにこんな声も。

 

 

「そもそも女性の活躍推進って聞こえはいいけど、なんだか安に “産め” “働け” なんなら “もっと輝け” ってお尻叩かれてるみたいですごい居心地悪いんですけど!」

<by i-colorレッド>

↑ペースを乱されたり周りからクドクド言われたりすると士気が下がるi-colorレッドの主張……本当にそうですね!

 

 

「ワーク」と「ライフ」が切り離せないのが女性の人生。

私たちが本当の意味でイキイキと活躍できる社会の実現は、もう少し時間がかかるのかもしれません。

でも、今を生きる女性たちは、傷ついたり迷いながら暗中模索し、本当に頑張っています。

 

 

 

■「一時的省エネ」のススメ

 

 

ここからが本題です。

 

前回の記事で、私は「ライフイベントでキャリアにモヤモヤしたら、こんな時こそ転換期!と捉えて足踏みしてみては?」というご提案をさせていただきました。

速度を緩めることはキャリアダウンにつながるのではなく、『キャリアポーズ』くらいに軽く捉えてみたほうがラクに過ごせるはず!と。

 

そうはいっても、このスピード社会。

「そんなこと言われても……」と、足踏みすることを不安視する声が聞こえてきそうですね。

私も、少し前まで「早く答えを出さなきゃ!」と焦ってジタバタしていた一人なので、そうしたお気持ち、よく分かります。

 

ということで、もう少し説明させてください。

 

“キャリアポーズ”は、あくまでも「一時停止」の状態。電源はオンにしたまま、あくまで一時的にポーズボタンを押してみる…そんな感じです。パソコンでいうスリープ機能といったところでしょうか。仮に電源を完全オフにしてしまうと、再び起動するにはそれなりのパワーと時間がかかりますよね。でも、スリープ状態なら、省電力のまま作動させておくことが可能です。

 

「ワーク」と「ライフ」が切り離せないからこそ悶々とすることも多い、私たちの人生。

「走り続けていないと取り残されてしまいそう」という不安から、無駄にエネルギーを使ってジタバタしてしまうのは十分、分かります。でも、目の前の選択や動機に集中しながら日々を丁寧に生きるほうが、結果的に長く走り続けられるのかもしれません。

 

 

 

■意志を持って流されてみましょう

 

 

日々を丁寧に生きることは「よいご縁やチャンスに巡り会う」という意味でもメリットが。

 

『計画的偶発性理論(プランドハップンスタンスセオリー)』というキャリア理論によると、

「私たちのキャリアの8割は偶然に左右されながら形成されている」とのこと。

偶然をチャンスに転換できるかどうか、チャンスとなりうる偶然をいかに引き寄せられるかがカギ!と唱えられています。

 

私は初めてこの考え方を知ったとき、驚くほどストンと腹落ちしました。

5年後、10年後どうなっていたいか?というようなことをビジネスシーンでもよく問われることがありますが、正直なところ、そんなのなかなか具体的にイメージなんてできませんもの!!

 

女性の人生、どうせ一寸先は闇ならば、叶うかわからないプランをあれこれ練るよりも、目の前の選択や動機に集中して、ふわふわと流されていた方が、結果的に望むご縁やチャンスを引き寄せられると思うのです。

私はこれを『意志を持って流される』と意訳し、座右の銘にしています。

 

最後に素敵な事例をご紹介しますね。

 

前出のi-colorバイオレットのAさんは、ほんの8ヶ月前まで「彼氏もいないし、仕事してばかりでいいんだろうか…」と “産み時” を不安視しつつ悶々と仕事をしていました。一時は、合コンにも行けるように、と就業時間が明確な事務職への転職を考えたほど。ところが、そんな時にたまたま仕事でプロジェクトのリーダーを任され、持ち前の責任感で一生懸命取り組んだところ、社外メンバーとして加わっていた男性からプロジェクトの解散後におつきあいを申し込まれたのです。そしてあれよあれよという間にご懐妊!

どんな仕事も責任感をもって成長の機会と捉える。そんなバイオレットの彼女が掴んだ人生の転機。これからも応援しています!

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました!